事務所内でご使用のノートパソコンの起動が10分程度かかるようになったというお電話をいただきました。
今のところは使えているということではあっても、起動に10分は長いですね。
お預かりになるかもしれませんよというお話をしてご了解を得ましたので、早速お伺いすることになりました。
事務所でご使用のノートパソコン。
起動したままにしていただいておりましたので、そのまま診断を行います。
空き容量があまりありません。
Cドライブが赤くなっています。
一つはこれも原因になっていると思いますので、まずは不要なファイルは削除して空き容量を確保してきます。
ゴミ箱をカラにしたり不要なキャッシュファイルを削除したり。ちょっとしたことで比較的軽く動くようになりました。
しかしここからが本題でした。
診断すると初めてわかりましたが、DVDドライブの不調やハードディスクの損傷が確認されました。
どちらもBIOS画面では認識されていないんです。
おそらく内部で部品同士の通信の部分が悪くなって行っている最中だと想像します。
ハードディスクの認識も起動のたびに取れたり取れなかったりします。
取れないときはもちろん「起動ディスクがありません」状態になりますし。
お客さまいわく、「そういえば、起動しなくて黒い画面で文字だけ出てくるときもあったなー」と。
それを早く言ってくださいー、ですね。
とにかくデータの抜き出しは必須です。
Ubuntuで別システムを起動します。
その時の運なのか、やはりハードディスクの認識ができない時があって、何度目かの起動でやっとハードディスクがマウントできました。
今のうちにUSBメモリーに個人プロファイルを転送。
その他の大切なものは無いということでした。
内部の接続不良がハードディスクやDVDドライブのものになるのか、はたまた接続している本家門元のマザーボードになるのかが今のところ判明しません。一旦お預かりとなりました。
それまでは引き続きの作業は、他のパソコンにUSBメモリーを繋いで行うということになりました。
お預かりしてテスト用のハードディスクを接続してみます。
接続状態はやはり悪いようです。
認識が出たり出なかったりですね。
ノートパソコンのS-ATAの部分は、デスクトップと違ってマザーボードに完全に固定化されています。
この部分だけが悪いと考えるより、マザーボードの損傷と考える方が自然となります。
要交換です。
そこでお見積が出ます。
そのお見積をお伝えすると、修理はキャンセルとなりました。
当然だと思います。
おそらくこのパソコンが一台まるまる買えてしまう金額でしたので。
今回はデータの抜き出しのみとなりました。
事務所様ということで現金を扱えない会社様でしたので、後ほど請求書をお送りしてご入金いただくよう手配させていただきます。
今回のお修理では、現場ではなかなか解決できない内容でした。
ハードディスクの交換かな?と思える状況ですが、いざ別のハードディスクに交換してみてもやはり同じ症状が出てきたわけです。
そうなると全く別の原因を探らなければなりません。
これを現場で「ハードディスクの損傷ですね」と診断してしまうと、間違った見積もりや修理状況になります。
これはもう修理じゃありません。
今回お預かりしたパソコンは、ハードディスクやDVDが認識できない時があるというところまで確認できました。
ハードディスクそのものの損傷も診ましたが、こちらはとりあえずは異常はありませんでした。
(異常が発見されないからと言って、完全にオールクリアかどうかというのも言い切れない部分もあります。)
DVDも「認識できない」というのが引っかかりを覚える点でしたので、一旦お預かりして詳細診断とさせていただきました。
正しい診断が出てよかっと思います。
多分マザーボードの中でもブリッジと言われる部分の損傷が考えられます。
専用チップですのでその部分の交換という手段が取れないんですね。
とはいっても、お客様にとってはパソコンが一台だめになったわけですしお仕事にも支障をきたすことになっていますので、なんとも言えません。
これ以上悪い方向に行かなかったということだけでしょうか。
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パソコンの修理をしております。
個人様や事務所様にとってパソコンは無くてはならない時代になりました。そんな経緯を見てきた古めの人間です。
パソコンとうまく付き合うことでお仕事や趣味の幅を広げていきたいと思っております。