NASのデータを取り出してほしい。装置が起動しない。(兵庫県明石市)

BuffaloのNAS LinkStationシリーズ。Raid機能があるタイプ。
BuffaloのNAS LinkStationシリーズ。Raid機能があるタイプ。

事務所様からのご連絡でした。事務所に小型のNASを入れてるんですが、それにアクセスできなくなったというお困りのお電話をいただきました。

作業の最中で突然ネットワークが切れてしまってからどうしようもなくなったというのです。

緊急事案ですのですぐにおうかがいいたしました。

 

 

 

 

 

パソコンは5台ありました。その中にハードディスクが2つはいっているタイプのNASをご利用で、電源ランプは点灯してるんですが、NASとしての機能は果たしていないようでした。

USBの外付けハードディスクをこのNASに接続していて、この中にバックアップを取っているとのこと。

こいつを確認してみます。

 

 

 

WindowsマシンにUSB接続で中身を確認。

すると「フォーマットしますか?」のメッセージ。

ということは、Windowsでは認識できない形でフォーマットされているということです。

Ubuntu起動に切り替えます。

EXT3でのフォーマットですね。

それだったら当然ですね。

 

 

 

NASは故障しているようですので、このデータをネットワーク上に共有する形で設定することにします。

まずはハードディスクのデータを他のパソコン数台に分けて転送。

これは単に容量の問題だけの理由です。

そしてそれら転送フォルダーを簡易共有にて設定。

一時的にネットワークドライブとしてそれぞれのパソコンに割り当てました。

一時的な作業などは逃げられるようです。

あとはNASを入れ替えていただくだけで結構です。

弊社でも手配や導入もできますが、ここまでやればあとはお客様の方で「この続きはこちらでできます」とのご回答。

ということでここまでのサポートとなりました。

 

 

 

NASの装置の背面にUSBの口を持つタイプがあります。

それってとても便利で、外付けのUSBハードディスクが取り付けられるんです。

NAS容量の追加設定をすることができますし、バックアップとして自動コピーすることもできます。

ただしある程度の機能制限がかかります。

例えば、容量追加と言っても、最初の容量プラス追加分で一つのドライブとして認識はできません。

共有フォルダーが2つ以上になります。

それはそれで便利ですけどね。

 

 

 

で、今回問題だったフォーマット。

Windowsばかりを触っている方にしてみれば「Windowsで読み取れない=故障」という認識になってしまうと思います。

実際にさわれないシステムは「動かない」ですから、故障していることと同じなんですね。

でもパソコンにはMacやUnixなどというものがあります。

Windowsが読み取れる形式よりもずーっと多彩なフォーマットにも対応しているOSなんです。

 

 

 

このNASの増設ハードディスクに対しては、どうも4種類のフォーマット形式が提供されているようです。

その中でもこのNAS装置が標準としているEXT3という形式で使われていました。

他の形式では機能が違うようで、どれが現場にマッチするかというのは、一言では言いにくいですね。

この点を押さえて設定するには、かなり細かな情報が必要かと思います。

なかなかそうは行かないですねー。

とりあえず他の方のご参考のためにも一覧表を貼っておきます。

若干見にくいかもしれませんが、ご了承ください。

Buffaloのメーカーサイトから貼り付けております。

Buffalo LinkStationのUSB増設用ハードディスクのフォーマット内容

フォーマット形式 利点 欠点
FAT32
ハードディスクをパソコンに接続しなおしてデータを確認したい場合におすすめします。
万が一LinkStationが故障しても、Windowsパソコンに接続して使用することができます。 ・読取専用(バックアップ時のみ書込可能)。
・1ファイル4GB以上のデータはコピー、バックアップできません。
・「:」などMac OS Xで使用する一部の文字が使用できません。
EXT3
他のLinkStation/TeraStationに接続しなおして使用することがある場合におすすめします。
・読取/書込どちらもできます。
・ジャーナリングファイルシステム対応。
・他のLinkStation/TeraStationに接続しても使用可能。
・フォーマットに時間がかかります(数分~10分)。
・フォーマット後に使用できる容量がXFSに比べて少ない。
・1つのフォルダにファイルの数が多くなるほどアクセスが遅くなります。
※パソコンに直接接続しても読み出しできません。
XFS
LinkStation/TeraStationで増設したハードディスクを使用する場合におすすめします。
・読取/書込どちらもできます。
・ジャーナリングファイルシステム対応。
・フォーマット後に使用できる容量がEXT3に比べて多い。
・1つのフォルダにファイルの数が多くなってもアクセスが遅くならない。
TeraStation、LS-GL以降のLinkStationシリーズ専用(LS-GLシリーズより前のLinkStationで使用不可)
※パソコンに直接接続しても読み出しできません。
NTFS
LinkStationの設定画面ではフォーマットできません。読取専用です。
Windows Vista/XP/2000に接続して使用することができます。 ・読取専用(バックアップ時も書込不可)

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