事務所様からお電話をいただきました。
顧客データを保存しているNASの調子がおかしくて何度か再起動をかけた後、とうとう認識しなくなったというのです。
バックアップを取っておらず、NASに直接保存している内容がマスターデータということもあって、緊急対応できるところを探しているということでした。
一旦お預かりになりますしもしかしたら2週間ほど掛かる可能性があることをお伝えすると、「どこもそう言います。それより短くなりませんか?」というご交渉。
「できるならそうしますが、破損具合によりますので。」とお伝えしたところ、「それでもいいから来てくれ」という事になりました。
早速おうかがいいたしました。
ビルの中の事務所様で、パソコンは3台。
ハードディスクが2つはいっているタイプのNASです。
電源ランプがついていましたが、パソコンで設定しているネットワークドライブはバッテンがついた状態でした。
管理画面を呼び出しても反応がありません。
LANケーブルをつなぎ直してもだめで、やはりNASそのものの可能性があります。
ハードディスクの異音は今のところ感じられませんでした。
予備のデスクトップパソコンを持ち込んでおりまして、その場でFreeNASを作成。
ハードディスクをインポートしました。
読み取れはしましたがSMARTエラーが検出。
どうもハードディスク損傷が確認されました。
ミラーリングしているのでもう片方のハードディスクも合わせてインポートしましたが、これまたエラー。
どうも違う場所でエラーが出てきているようです。
マウントだけでもできれば一時的にもNASが出来上がります。
でもそれもどうも不可能っぽい。
これはサルベージしか手立てがありません。
お見積とお日にちをお伝えしてご検討いただきました。
上司の方が出てきて「もう少し日にちを短くしてほしい」とのこと。
ご要望もごもっともな内容です。
しかしこの場ではなんとも言えません。
弊社では最長2週間でデータサルベージを行います。
もちろん納期がもう少し短くなることもありました。
それにかけるしかありません。
その旨をご納得いただけたようです。
お預かりして早速手配。
弊社のサルベージ部門に連絡してその日のうちに出荷。
翌日担当からの連絡がありました。
いま作業にかかりましたと。
これで数日待つことになります。
そして三日後連絡が入りました。
「サルベージが完了しました。それぞれのハードディスクからは全部取れませんでしたが、それぞれの破損場所が違うので、整合性を取ってデータを合わせてみました。」
おおーー!うちにもそんな高度な技術があったのねー。
NTFSでフォーマットした外付けハードディスクに転送してもらって早速送り返してもらいます。
そしてお客様に連絡。
納品予定日はお預かりしてちょうど1週間後でした。
使用容量がハードディスク全体に及ばなかったので時間が短くなったこともあり、大変喜んでおられるようでした。
納品当日、データの入った外付けハードディスクをパソコンに繋いで中身を確認。
これがまた複雑怪奇なディレクトリ構成になっていまして、今までの状態ではない復旧の仕方となっております。
いわゆる「フォルダー構造」といいますが、普段Windowsで見慣れているCドライブの下にProgramFilesがあって・・・という見え方は、「こういうふうに見えるようにしなさい」という指示がされているためです。
その指示が壊れていてもともとのディスクに記憶されているとおりに抽出されると、今まで見たことがない並び方になるんです。
でもExplorerでは開きますし検索もできますので、実はちょっとコツを掴めば今までの通りのデータの探し方ができてしまうんです。
今回もお客様のフォルダーをそれぞれ検索していくと、その下の顧客データがズラズラっと出てきました。
データとしていちばん大切な部分として確認できたわけです。
「これで今までの遅れを取り返す事ができそうです。」とコメントをいただきました。
そしてお客様も別のNASを手配されているようで、そのときにデータを転送すると言うので私も一安心です。
くれぐれも定期的にバックアップを取っておいてくださいね。
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