事務所様からのお問い合わせです。NASが反応しないので助けてほしいということで急いで向かいました。大切な仕事上のデータが入っているもので、これがないと事務所内の作業が全てできなくなるというのです。早速おうかがいいたしました。
小さめの筐体のタイプで、ハードディスクは2台搭載。しかし電源が入らないのでは全く役に立ちません。まずはハードディスクを取り外します。これは入れ替えができるタイプなので、すぐに抜き出せます。筐体の匂いを嗅いでみると、しっかりと臭がします。コンデンサーの焼けた匂いです。電源周りが故障したんでしょうか。ハードディスクまで故障してなければいいのですが。
ミラーリングをしていたとのことでしたので、どちらか片方のハードディスクがあればなんとかデータが取れるのか?というところです。まずはパソコンでUbuntuを起動。そしてUSB接続にしてマウント。ココらへんはしっかりとつながります。ハードディスクの損傷は今のところなさそうです。お客様とのお打ち合わせの結果、一旦お預かりしてデータを抜き出す事になりました。
弊社作業事務所に戻っての作業。Ubuntuではデータが抜き出しできず、FreeNASでの作業となります。ハードディスクのインポートで環境を再現。できましたが、やはり中身は探れずでした。もう少しなんですが。
データの抜き出しの確率を上げるためにデータサルベージを提案。お時間はかかりますが、当社の専門部隊に当たらせることになりました。その専用工場に配送手配を行い、待つこと数日。返ってきた答えが「サルベージ可能」とのことでした。
そのまま作業を行い、データを抜き出し完了。外付けのハードディスクに取り出したデータを転送してもらってそのままお客様事務所へ。
納品当日に私も同行いたしました。ディレクトリー構成が崩れてしまっているので、ファイルを探し出すのが結構厄介な状態なんです。これってやはりハードディスクの状態が悪かったということで、いつもWindowsで見るようなきれいな階層構造じゃないんですね。それでも取り出せたのはさすが技術部です。(手前味噌で申し訳ないです)
あとはお客様に説明の上、取り出すデータをお客様側で探し出していただくことでご納得いただけました。ファイル検索をかけていけばすぐに探し出せますので、そんなに労力は入りません。ただ、元の状態に戻すには結構なお時間はかかるかと思います。
面白いことに以前のデータも残っているので、ちょっと前のやり直しのものなどが再現できるのが面白いところ。これにはお客様も関心がお有りのようで、「もしかしてこれは助かるかも」という、ちょっと違うところでも喜んでいただけました。
データサルベージまで行わなければならないほど大切なデータは、一般的には会社法人様対象のサービスです。といいますのもお値段が結構します。そしてお時間がかかります。それでもいいんですか?というお問い合わせを5回位行った上で、あとに引き下がれない作業を行います。途中でキャンセルできませんし、キャンセルしたところでそれまでの作業料金をいただくことになります。サルベージ金額とほぼ同額になってしまうんです。
とは言っても個人差までも大切なデータというのはもちろんあるでしょう。子供さんのお写真や動画など、絶対に復活し得ないものはご家庭の上では最大の宝です。金額が同じでよろしければ個人様でも対応いたします。
御一考いただけたら幸いです。
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パソコンの修理をしております。
個人様や事務所様にとってパソコンは無くてはならない時代になりました。そんな経緯を見てきた古めの人間です。
パソコンとうまく付き合うことでお仕事や趣味の幅を広げていきたいと思っております。