いままでできていたファイル共有が、突然できなくなったという事務所様からのお問合わせがありました。事務用FAX機からのスキャナー読み取りで、パソコンの「スキャナー」フォルダーに転送もできないという減少もあるというのです。多分ファイル共有のところで引っかかってるのかな?と想像しつつ、現地へおうかがいすることになりました。
WindowsXPのときにはよく使う手段でもありましたファイル共有。大変便利なんですが、OSが段々とグレードアップするに従って、ファイル共有の部分がだんだんと使いにくくなっているのが現状のようです。セキュリティを高めつつ穴を開けるという矛盾した両面を持ち合わせることになるからだと思います。
Windows7とWindows10のファイル共有となっていまして、Windows7の共有フォルダーはWindows10からのアクセスには何ら問題はありません。FAXからのスキャナー読み込みも飛んできます。ところがWindows10の共有フォルダーがWindows7から見えてはいても、中にはいることが許されません。どうも1年ほど前からその状況らしいのですが、とうとう不便なので今回のご依頼となったようです。共有の設定に問題がありそうです。
Windows10側のファイヤーウォールを緩めるという手段を講じたり共有フォルダーのパスワードを不要にしたりと講じましたが、結論としては全くだめ。結局ユーザーのパスワードを設定しないと開かないという、Windows10の仕様で共有フォルダーのアクセスが阻まれていることが結論付けられました。
Windowsにログオンするのにパスワードなし、という危険とも思える状態といえますが、こちらの事務所様ではこれが仕様なんです。できればWindowsアカウントにパスワードを設定してほしいということも伝えましたが、「それはしません」という強いご要望。そこまでおっしゃるなら仕方がありません。
それならパソコンの共有を利用するのではなくて、NASを設置することを提案。しかも故障はしていなくて使っていないパソコンが一台あるというので、それを使うことにしました。
USBメモリーを一つ用意し、FreeNASをインストール。このパソコンのシステムのハードディスクをデータストレージにしました。容量が500GBのNASです。そしてそれぞれのパソコンでこのNASにアクセスするように設定。固定IPアドレスだったりデータアクセス用のユーザーだったり、専用の設定を行います。すぐに利用が可能になって、しかも今使っているパソコンの負担も軽くなったのでしょう、スピードも早くなったり空き容量もかなり確保できたりと、メリットも次々でてきました。
電源の入れ方切り方をお教えして本日は退出。OSのバージョンが違ってくるとネットワークのファイヤーウォールや共有設定の仕方などがどんどん変化してきます。それにとらわれずに運用ができることも、別にNASを構築する大きなメリットではないでしょうか。
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パソコンの修理をしております。
個人様や事務所様にとってパソコンは無くてはならない時代になりました。そんな経緯を見てきた古めの人間です。
パソコンとうまく付き合うことでお仕事や趣味の幅を広げていきたいと思っております。