お問い合わせページからいただきました。
ハードディスクが故障したみたいで、復旧ソフトを買ってみたが復旧しなかったというのです。
そんなことはないはずなので復旧させてほしいということなんですが、「故障してしまったハードディスクからは、ソフトウェアでは復旧できませんよ」という内容に抗議のメッセージが!(笑)
しかし数日後、今度はお電話を頂いて、「ソフトのメーカーにも問い合わせた結果、できるかどうかわからない内容なので、改めて依頼したいとのこと。それならこちらこそよろしくお願いたします。
ご購入のソフトは、CDから起動させて内臓のハードディスクのバックアップを取るという仕組みでした。
それでしたら「故障仕掛けている状態が限界です」ということをお伝えすると、「メーカーからもそう言われた」的なことをおっしゃっていて、お客様はそれはそれでたいへんご苦労されたんだろうなーとその点は私も理解できました。
それはそれとして、とにかく最低でもデータを取り出すことが求められます。
その復旧ソフトでは内容が閲覧できないので、いつも私が持ち歩いているUbuntuを起動させます。
BIOSを調整してUSB起動をかけます。
マウントはできました。
閲覧もできます。
これなら取り出せそうと思いましたので、外付けのハードディスクを接続してそちらに個人プロファイルのコピーをはじめました。
やはり途中で引っかかりますね。
カッチンカッチンという間の抜けた独特の音。
磁力の制御ができてなくてアームがバネで戻される音ですね。
磁気ディスクにデータはあるはずですが、あまり繰り返しているとアームの先のヘッドがディスクに落ちて傷になる恐れが多分にあります。
できるところから少しずつ取っていくことにします。
お写真や音楽などの細かなものやビデオ撮影の動画などの大きなファイルなど、結構な量があります。
ピクチャーやビデオはなんとか取れましたが、ドキュメントの中の一部ファイルがどうしても取れません。
何度かチャレンジしているうちにとうとうヘッドが動かなくなりました。
分解してハードディスクを触ってみるとかなり熱い。
触ると確実にやけどをするくらいに発熱してしまってます。
一度熱を冷まして再度チャレンジすることにしました。
2時間経過後、再度チャレンジ。
すると取り出せなくなっていた部分のそのまた一部が取り出せました。
「残りはもういらない」というご了承をいただきましたので、これでデータ取り出しは終了とさせていただきました。
結局のところ、復旧とは程遠い状態で完了となりました。
ハードディスクを交換してフルリカバリーとなる修理案件ですが、それをするくらいなら買い換えるということになったからです。
Windows7のマシンですからそろそろ買い替えの時期です。
それがいいかもしれません。
外付けのハードディスクはお客様のものですし、今度新しくご購入されたパソコンにこのまま差し込んでいただければファイルの中身が見える方になっています。
そのままご利用されてもいいですしパソコン内部にコピーしても結構かと思います。
データが取れたことはいいことではありますが、故障しないのが一番いいこと。
でもパソコンも回転する部品を多数抱えている機械です。
どんなパソコンでもいずれは必ず故障します。
その故障に備えてデータだけはどこかにコピーしておくというのは、身を守る必要な作業かと思います。
決して難しくはありませんので、バックアップをされていない方は、稼働する今の時点でデータのコピーだけでもやっていただきたく思います。
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個人様や事務所様にとってパソコンは無くてはならない時代になりました。そんな経緯を見てきた古めの人間です。
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