お伺いすることにはなりませんでしたが、今回はブログである程度お知らせしたいと思います。
Windowsパソコンが遅くなったのでCPUを交換したいということから始まったそうです。
希望するCPUでは今のマザーボードが合わないので、新規にマザーボードまでご購入の上、CPUとメモリーを変更したとのこと。
そしてハードディスクを載せ替えてスイッチをいれると、いろいろな不具合が出てきてしまって、最終的には起動しなくなったというのです。
結論を先にいいますとWindowsは、マザーボードまで交換してしまうと絶対に動きません。
逃げの手もありますが、あくまでも一時的なことです。
スピードが断然遅くなったり、後々にシステム的な不具合が出ててきたりします。
Windowsにはバックアップという仕組みがありますが、これも同じマザーボードに対するシステム復旧ですので、戻すに戻せなくなります。
ですので、今回のケースは間違った作業を行ってしまったということになります。
手段としては、
- 別のパソコンとして新規に組み上げる。
- 新しいWindowsのライセンスでWindowsをインストール。
- 旧パソコンのハードディスクを引っこ抜いて、そこから新規パソコンへデータを移す。
大まかにはこんな流れになるかと思います。
お問い合わせを頂いた方の根本的に間違ったこととしては、
- システムのハードディスクを他のパソコンに接続しても起動しない
- Windowsのライセンス違反に抵触する
という点ではないでしょうか。
Windowsというシステムは、ハードウエアがどこのメーカーにでもインストールでき、運用できるような作りになっています。
しかし一度インストールした環境でしか稼働することができない仕組みにもなっています。
ハードウエアの詳細にまで管理・監視・設定を自動で行う仕組みに「レジストリ」というものを使っています。
レジストリは詳細な設定内容で、マザーボードが変わるたびに内容が違ってきます。
それぞれのマザーボードに合わせた独特な部分が多数存在します。
ですので、他のマザーボードに合わなくなるのです。
手直しをするというレベルでは到底ありません。
だから「できない」ということになります。
実はもう一つありました。
どうもメーカー製のパソコンのマザーボードを交換されたそうで、一度メーカーさんにもお問い合わせをされたそうです。
もちろんメーカーさんは受け付けてくれない内容なんですね。
マイクロソフトがWindowsのライセンスを「貸与」しているのは、実はメーカーさんあてなんです。
メーカーさんが「こういうマザーボードのパソコンを、こんな名称で◯◯台生産するので、台数分のライセンスを売ってよ」とマイクロソフトに打診します。
マイクロソフトも商売ですので、「それだけいっぱい作るんでしたら割引しますんで、こんなんでドナイデッシャロ??」というような値引き交渉をするんですね。
ということは
- マザーボードを交換した時点で、メーカーとは切り離される
- Windowsのライセンスは、そのマザーボードのみに配布され、他には使えない条項や金銭的な契約がマイクロソフトとメーカーの間でなされている
- メーカー製のパソコンのWindowsのライセンスは、エンドユーザーにあるわけではなく、あくまでもメーカーにある
という大人の事情が背景にあるんです。
だから「やっちゃだめ」ということになるわけです。
ご自身でマザーボードやハードディスクの手配をするのであれば
- 一代限りのライセンスだとDSP版
- これからもハードウエアの変更を行うつもりだったらパッケージ版
のお求めが必要になります。
ライセンス条項や金額が全く違いますが、まずは正しく使えるライセンスは必要かと思います。
ただし、それでも一度入れたWindowsのシステムを他のマザーボードで使うことはできませんが・・・。
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個人様や事務所様にとってパソコンは無くてはならない時代になりました。そんな経緯を見てきた古めの人間です。
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