これは絶対急がないといけないと思い、ご連絡を頂いてすぐに対応いたしました。
お電話では故障状況やざっくりとした時間とお見積をお知らせして、ご了解を頂いてからの訪問です。
それだけ悪い印象の先が読めましたし時間もあまりないことも想像できました。
あきらかにハードディスクの損傷です。
カッタンカッタンという音は、ハードディスク内部の磁気ディスクの集まり(プラッター)の上や間に、磁気でデータを読み取る磁気ヘッドを動かすアームが、電子制御できなくてバネで元の位置に強制的に戻される際の音か、読み取る位置まで頑張って進んでいく音なんです。
本来でしたら無理に頑張らなくてもちゃんとした位置にヘッドを動かすように、アームが永久磁石と電子制御によってスムーズに動くはずで、高速で細かくアームが動くので「カリカリ」という音が連続するはず。
診断している間にはカッタンカッタン音はしませんでした。
短時間ですし何かの作業をしているわけでもありません。
でも確実に寿命がすぐそこに来ていることがわかりましたので、交換・リカバリーをおすすめしました。
やはり初期状態に戻ることにはどのお客様も抵抗があって、データが消えるかもしれないということだけでなく、いままでインストールしたソフトや構築した環境なども、まーた一から築き上げるのはしたくないとのこと。
しかも「作業ができる環境」にはなっても以前とはちがいますので、微妙な使い勝手が再現できないというのがほとんどの方の見解です。
それはわかります!私も数えられないくらいその経験をしています。でしたら今回は賭けになりますが、バックアップを取って再現する方向でやってみることになりました。
Windows10の起動ディスク作成と仮のバックアップストレージの準備が必要です。準備には
- 8GBのUSBメモリー
- 1TBの外付けハードディスク
今回のハードディスクは1TBでしたので、この容量ですべてバックアップできます。USBメモリーに「回復ドライブ」という起動ディスクを作成します。これでのちのち回復させるために起動させるんです。
そしてバックアップする元はもともとのCドライブだけでなくEFIやWindows回復環境全てになります。
バックアップ先にはUSB接続したバックアップ用ハードディスクにしています。
「バックアップ開始」をクリックして待つこと1時間以上。
とはいいつつ今回は待ちません。
一旦ここで退席しましてハードディスクの手配に走ります。
いい時間加減かもしれませんね。
お打ち合わせをしておりまして、交換するなら容量を増やしましょう!ということで、2TBのものを手配。
今時でしたら金額が変わりません。
それならこれくらいのものが余裕があっていいんじゃないでしょうか。
戻りまして引き続き作業です。
バックアップが完了したら今度はバックアップからの復元です。
デスクトップパソコンのハードディスクを、先程の新品白紙のハードディスクと入れ替えます。
バックアップしたハードディスクとはUSBで接続。
そして回復ドライブとして作ったUSBメモリーを接続。
スイッチ投入です。
BIOS画面(UEFI)でUSBから起動させるようにして、回復ドライブから起動。
「イメージでシステムを回復」に進みます。
バックアップを取った場所を自動で探してくれます。
外付けのハードディスクが正しく選択されました。
というか、それしか無いんですけどね。
実はここも結構時間がかかるんです。
真面目に探してくれますから。
そのまま進んでいって、「ドライブ内の復元対象のデータはイメージ内のデータによって置き換えられます。続行しますか?」で最終的に「はい」で作業スタート。
また一時間程度待ちます。
終了後シャットダウンしてUSBのメモリーやUSBハードディスクを抜きます。
いつものとおりに電源を入れると起動しました。
この状態で今までの環境が再現されているかどうかを動作チェックしていただきました。
OKを頂いたので、Cドライブを拡張して1.6TB程度に広げました。
今までも余裕がありましたが、これからは遠慮なく使えるようになりました。
Windows10のバックアップ機能はかなり優秀ですが、やはり使いにくいのは間違いありません。
あとは容量も大きくなったハードディスクのバックアップには、それ相応の時間もかかります。
やはり全行程4時間程度は見ていかないといけないですね。
それでもこの時間で復旧できたことには大変喜んでいただけたようです。
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